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  • 2021-11-30
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水素を低コスト・大量製造できるサプライチェーン構築が急務

各国政府レベルによるネットゼロ宣言を受け、世界各地でクリーンエネルギーへの移行が検討されています。現在はパイロットプラントが中心ですが、2030年、2050年に向け、究極のクリーンエネルギーである水素を低コストで大量に製造し、サプライチェーンを構築して流通させるプロジェクトが本格化していきます。水素の利用普及にはサプライチェーンの構築と水素価格の低減が必至です。 水素サプライチェーンに関わる事業者には、水素の価格に直接影響する、設備導入費用(CAPEX)と運転・維持費用(OPEX)、両方の低減が求められます。さらに将来の大容量化を視野に入れた検討も不可欠です。 大容量の水素を製造し、貯蔵、輸送して、利用する各工程において「昇圧」が欠かせません。 この昇圧工程においてコンプレッサが必要となりますが、大容量の水素を昇圧するのに適したコンプレッサが現時点ではありません。 三菱重工の遠心式水素コンプレッサは、次の3つのコンセプトを有しています。

  • 高性能
  • 軽量かつコンパクト
  • 設置やメンテナンスが容易

水素は地球上で最も軽い気体(分子量2)で、昇圧にはインペラ(羽根車)の回転数を可能な限り速く(高周速化)する必要があります。また、水素には材料を脆くする特性(水素脆化)があるため、水素コンプレッサには、脆化に耐える材料選定と高周速化の両立という高い技術力が要求されます。三菱重工は小流量から大流量まで幅広いアプリケーションに最適なインペラを持ち、高性能な水素コンプレッサを提供します。 三菱重工の遠心式水素コンプレッサは、水素の昇圧に高周速インペラを適用することで、1ケーシングあたりの圧力比を上げ、機器をコンパクトかつ軽量化できます。2030年以降、水素プラントの商用化に伴い大容量化していく際にも、設置面積を最小限(当社比30%)に抑えることが可能です。 コンプレッサトレンは、モータとコンプレッサをパッケージ化することで、シンプルなシステム構成を実現します。また僻地での利用を想定しメンテナンス性を考慮して、メンテナンス自体にかかる時間も短縮します。さらに長時間の連続運転が可能です。

三菱重工の遠心式水素コンプレッサという最初の一手

三菱重工は、1986年に高効率でコンパクトな設計を特徴とする新世代機「Mitsubishi Advanced Compressor (MAC)」を開発して以来、常に革新的な技術を開発し、石油化学、オイル&ガスの分野で重要な役割を担ってきました。世界中で2,600台以上の遠心コンプレッサが安定的に稼働しています。 そんな三菱重工のコンプレッサには、将来の水素社会を見据え大容量化に対応できる遠心式水素コンプレッサの技術があります。

一軸多段式垂直分割型遠心コンプレッサトレイン
 一軸多段式垂直分割型遠心コンプレッサトレイン

CAPEXとOPEXを最小化、遠隔監視に対応

三菱重工の遠心式水素コンプレッサは、設備導入費用(CAPEX)およびプラントの運転・維持費用(OPEX)の低減に貢献します。 また、 三菱重工では、遠隔監視、自動運転によるオペレーターの負荷低減を実現するソリューションの提供にも取り組んでいます。2030年、2050年、さらにその先をも見据えた水素社会の実現に向け、バリューチェーンの構築が始まっています。