ソリューション

CCUS

脱炭素社会実現に向けた船舶によるCO₂輸送

LCO₂輸送船は、低温かつ圧力の高い状態で液化されたCO₂ガスを貯留および利用する拠点まで効率よく海上輸送することを目的とした、専用の船舶です。発電所や製鉄所、化学プラントなどから排出されたCO₂を貯留地点まで経済的に輸送します。

ソリューションの特長

CCUSバリューチェーンへの製品・ソリューションをワンストップで提供可能

現在、脱炭素社会の実現に向けてCCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage)バリューチェーンの構築が進んでおり、排出したCO₂を回収し、貯留サイトや利用へつなげていくCO₂輸送需要は将来10億トン以上にもおよぶと予測されています。三菱重工グループは、CO₂を輸送するための船舶はもちろん、バリューチェーン上で必要となるCO₂回収装置やCO₂コンプレッサーなどの製品・技術提供が可能です。さらに、CO₂流通を可視化・最適化するデジタルプラットフォーム「CO₂NNEX™」などサイバー空間上におけるCCUSバリューチェーンの構築にも挑戦するなど、製品・技術、ソリューションをワンストップで提供することができます。

CCUS バリューチェーン構築イメージ
CCUS バリューチェーン構築イメージ

船級協会から承認を取得、LCO₂輸送船の市場投入に必要となる各種技術を開発・提供

三菱重工グループは1857年から造船事業を開始しました。LNG輸送船、LPG輸送船といった液化ガス輸送船の豊富な設計・建造実績を有しており、それらで培った造船技術や、輸送技術、船舶における超低温液化ガスハンドリング技術などをLCO₂輸送船に活用します。  LCO₂輸送船は、低温かつ圧力の高い状態で液化されたCO₂を輸送するため、技術要件や安全要件が国際規則や船級規則で規定されています。三菱造船で開発したカーゴタンクシステムは船級協会から設計基本承認を取得しており、技術要件や安全性の基準を満たしていることが認められています。 また、大型タンクを搭載することで運航の効率化やコスト削減にも貢献します。

左:LCO₂カーゴタンク(独立型タンクタイプC)、右:独立型タンクタイプCの設計基本承認(AIP)
左:LCO₂カーゴタンク(独立型タンクタイプC)、右:独立型タンクタイプCの設計基本承認(AIP)

LNG輸送船(サヤリンゴSTaGE)

LPG輸送船
LPG輸送船

LPG輸送船

CO₂の大量・長距離輸送にLCO₂輸送船の利用は必要不可欠

CO₂の主な輸送手段として、パイプラインと船舶輸送があげられます。短距離輸送ではパイプラインがコスト優位性を有しますが、条件によるものの、300kmを超えるあたりからは船舶輸送が経済メリットを発揮すると見られています。例えば、欧州や日本ではLCO₂輸送船でCO₂を輸送し、貯留するプロジェクトが複数計画されています。

輸送コスト比較「輸送船 VS パイプライン」

パイプラインと船舶輸送の輸送コストを比較したグラフ
パイプラインと船舶輸送の輸送コストを比較したグラフ

出典:METI Report "Circumstances surrounding CCS" 2017

LCO₂輸送船

LCO₂輸送船について動画でご紹介します。(英語版動画のみとなります。ご了承ください。)

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